2017年7月30日日曜日

サンフランシスコ電気自動車事情・電気自動車がこの先生きのこるには? Part-II


サンフランシスコ電気自動車事情・電気自動車がこの先生きのこるには? Part-Iの続きであります。今回は電池の話です。

電気自動車の性能と値段を決めるのは電池といっても過言ではないでしょう。

あまり容量を増やしすぎると車両価格が高くなるうえに、重量増加により電力当たりの走行距離(ガソリン車でいう燃費)が悪化します。現時点ではTesla Sの85(かそれ以上)が搭載する90kWhあたりが上限になるのではないでしょうか。Tesla Sの上級モデルはバッテリーだけで540kgになります。

‘eBayで売られていたTeslaのバッテリーユニット

上記写真はeBayに出展されていたTesla S用のバッテリーユニットです。Panasonicの18650を444本束ねることで5.3kWhの容量を実現しています。ちなみにその辺のラップトップパソコンの電池ユニットをばらしても、かなりの確率で18650がでてくるはずです。汎用電池で原価を抑えようというのがTeslaの設計思想なのでしょう。1kWhあたりの単価は$250で、他社より$100以上安いそうです。

Laptop電池ユニットの中にも18650が

我が家のBMW i3(2015)は22kWhと、Teslaに比べるとぐっと小さいバッテリーを搭載しています。バッテリー重量は204kg。こちらはSamsungのリチウムイオン電池パッケージを利用してるそうです。
BMW i3 Battery Pack (source: https://cleantechnica.com/2016/07/16/bmwsamsung-batteries-vs-teslapanasonic-batteries-better/)

1kWhあたりの重量を比べるとTeslaのほうが軽く、汎用の18650をたくさん束ねるという設計は有利なのかな、という気もします。

さて...

今後、世界中の自動車が電気式になるとしましょう。そして、それらの車はTesla式に18650をたくさん搭載している、としましょう。

このページによれば、18650電池一本あたり、リチウムは0.75g含まれるそうです。Teslaの5.2kWhバッテリユニットは444本の18650で構成されています。すなわち、バッテリユニットあたりのリチウム含有量は333グラム。

一台あたり12ユニットを搭載するとして、必要なリチウムの量はほぼ4kg。60kWhクラスのバッテリーを搭載するには、一台あたり4kgのリチウムが必要、という前提で話を進めます。

アメリカには2億5000万台の車が走っていますから、これらをすべて電気自動車に置き換えるのは10億キログラムのリチウムが必要となります。100万トン。アメリカだけで100万トンのリチウムが必要なわけです。

果たしてリチウムは足りるの?? という素朴な疑問が湧いてきます。

で、こちらのPDFに世界のリチウム消費量と産出量がまとまっています。2014年の数字ですが、世界のリチウム産出量は年間36000トン。アメリカの車を全部電気自動車に置き換えるには、世界中で算出されたリチウムすべてをアメリカの電気自動車向け電池に使ったとしても、28年弱かかることになります。

仮に年間36000トンの産出ペースを変えない場合、すべての産出リチウムを電気自動車用に加工したとしても、電気自動車の年間生産台数は900万台が限界という制約が生じます。Wikipediaによれば2016年の世界の自動車生産台数は年間9500万台ですから、自動車需要の1割しか満たせないことになります。

「じゃあリチウム電池を再利用すればいいのでは?」という考えも浮かびますが、こちらの資料(2011年)によればリチウム再利用のコストは採掘コストの数倍もあり、経済的にはペイしないようです。

前述資料によればリチウムの埋蔵量は1350万トンありますから、電気自動車の普及でリチウムが枯渇することはなさそうですが、産出ペースを増やすか、リサイクルのコストを劇的に下げないと「電池の材料が足らなくて電気自動車のコストが下がらない」事態がやってくる可能性があります。

参考にしたページ

2017年7月28日金曜日

サンフランシスコ市レイプ犯罪事情

サンフランシスコ市が誇る無料紙のExaminer。今日の紙版一面は「Crime Spike Blamed on Nightlife」という見出しです。オンライン版だとSFPD partly blames rape increase on city’s nightlifeという題名で、こっちのほうがわかりやすいですね。

そう。サンフランシスコ市でレイプ犯罪が増えており、ナイトライフを楽しむ人たちが増えたのも原因の一端とサンフランシスコ市警察は説明している、というものです。

ショッキングな見出しではありますが、警察に届けられたレイプ犯罪件数は

  • 2016年通年で429件
  • 2017年上半期で223件
ということです。

サンフランシスコは人口90万人弱の地方都市です。90万人あたりで年間429件のレイプ犯罪が起きるということは、東京都の1300万人に換算すると年間6200件。確かに多い気はします。

さて記事に戻りまして、この上半期での223件というのは確かに昨年と比べて増えていますが誤差範囲にも見えます。記事で注目されてるのはNorthern Station管轄での発生件数で、20件。これはHayes ValleyからMarinaにかけての比較的安全といわれる地域で、PolkやDivisadero、あるいはHayesなど深夜まで営業するバーやクラブが多い通りを含んでいます。(ただし現在の市条例で飲み屋は2時まで)

とはいうものの、この微増をすべてナイトライフの変化に求めるのも無理がありそうです。実際記事ではバーやクラブ側の反論もでてまして、一体この記事は何が言いたいのか??と叫びたくなる内容でした。

一方で興味深い数字も読み取れました。

それはサンフランシスコではレイプ事件の立件が極めて難しい、ということです。429件の被害者のほとんどは加害者と知り合いで、それは同僚や学友であったり、出会い系アプリで知り合った仲だったり様々なようですが、見ず知らずの相手をいきなり襲うような事件はほとんどない、ということですね。

その結果、検察が加害者を起訴に持ち込むことが極めて難しくなるそうです。知り合い同士が二人きりになった以上、その過程で同意がなかったということを実証することはまず無理、と。

2016年に届けられた429件のレイプ事件のうち、起訴に持ち込まれたのはたったの11件。

429件のうち、11件です。たったの2.5%。

これだと多少のリスクを負って、レイプを試みる不届き物が増えてもしかたない気はします。

ということで、サンフランシスコ市で二人っきりで飲みに行くときには気を付けろってことですね。そしてここはサンフランシスコ。レイプ犯罪の被害者が女性とは限らないことにも注意したいです。

犯罪を犯した不法移民は本国に退去させるべきだが、サンクチュアリシティ(聖域都市)は支持する! え?

大統領選の争点となった不法移民対策。トランプ大統領はサンクチュアリシティ(聖域都市)に対する締め付けを強化しようとしているわけですが、世論は大反対、というような論調で日本では報道されているのではないでしょうか。アメリカでもCNNばかり見ているとそういう感じになります。が、現実は報道とはずいぶん異なるようです。
  1. 米国民は不法移民に厳しく、犯罪を犯した不法移民については本国に送還すべきと本音では思っている人が過半数(おそらく7割以上)存在する。
  2. 一方で「サンクチュアリシティ」という名前を神聖な何かと勘違いして、サンクチュアリシティの廃止には反対する、という人たちも相当数存在する。特にそれはリベラル(民主党)に顕著である。
サンクチュアリシティという呼び方に拘らず、犯罪を犯した不法移民にはきちんと法律を適用し、米国民の安全を確保するということを正しく説明すれば、トランプ大統領の政策は幅広く受け入れられるはずです。以下、詳しく説明していきます。

UC Berkeley(カリフォルニア大学バークレー校)のIGS(Institute of Government Study)が定期的に行う調査で、サンクチュアリシティに対するカリフォルニア州有権者の考えをつかむことができます。

2017年3月版では

  • サンクチュアリシティに賛同=56%
    • 民主党支持者での賛同率=74%
    • 共和党支持者での賛同率=20%
  • サンクチュアリシティに反対=44%
    • 民主党支持者での反対率=26%
    • 共和党支持者での反対率=80%
となっており、党派性がくっきりと表れています。サンクチュアリシティを支持する民主党vs反対する共和党、ですね。 ところが...

同じIGSによる2015年9月の調査では...

  • サンクチュアリシティに賛同=24.3%
    • 民主党支持者での賛同率=27.1%
    • 共和党支持者での賛同率=18.0%
  • サンクチュアリシティに反対=75.7%
    • 民主党支持者での反対率=72.9%
    • 共和党支持者での反対率=82%
2年半前の調査では民主党員ですら7割がサンクチュアリシティに反対していたのです。

では民主党支持者はこの2年半で移民に対する考えが変わったのでしょうか? そういう人もいるかもしれませんが、サンクチュアリシティという言葉の響きがかなりの影響を与えている可能性があります。

前述のIGSアンケートの質問内容を見てみますと

2015年

Do you believe that local authorities should be able to ignore a federal request to hold an illegal immigrant who has been detained?
(地方自治体や警察は、連邦機関からの不法移民引き渡し要請を無視すべきと思いますか?)

2017年
Do you favor or oppose communities in California declaring themselves sanctuary cities and instructing local police and government employees not to automatically turn undocumented immigrants over to federal authorities for possible deportation to their home country?
(連邦政府から母国への強制送還の可能性がある不法移民引き渡しを拒絶するサンクチュアリシティを支持しますか?反対しますか?)

どちらも質問内容は同じです。すなわち、強制退去を実際に判断し実行する連邦政府機関(ICE等)に対して、地方自治体や所轄警察は協力すべきか否かを問うているわけです。そこに「サンクチュアリシティ」という言葉を入れただけでリベラルな皆さんが反対に回ったということですね。

「いや、2年半のうちに有権者の考えが変わったんだ」という見方もあるかもしれません。

残念ながら「サンクチュアリシティ」という言葉を使わなければ米国民は犯罪を犯した不法移民を強制送還すべきだと考えている、というのは今年ハーバード大学が行った別の調査からもうかがえます。2017年2月に実施されたHarris Pollの結果は http://caps.gov.harvard.edu/files/caps/files/caps-harris_poll.pptx からダウンロードできます。要PowerPoint。このパワポ資料の33ページに

という調査結果がでています。「サンクチュアリシティ」という言葉は使っていませんが、犯罪を犯した不法移民を自治体や所轄警察はとっとと政府の移民管轄組織に差し出すべきだ、と80%の人たちが回答しているわけです。

トランプが主張する政策は割とあっさりと受け入れられるのかもしれません。

サンフランシスコ電気自動車事情・電気自動車がこの先生きのこるには? Part-I

こんばんは。以前は68年式Big BlockのV8エンジン搭載車などに乗っておりましたが2015年より意識高いサンフランシスコ市民()らしく電気自動車に乗り換えました。BMWのi3であります。
意識の低かったころ乗ってた車
意識高め(右)

ありがたいことに市内の公共駐車場にはChargepoint社の充電ステーションが設置されておりまして、自宅に駐車スペースがない我が家でも電気自動車の恩恵を受けることができます。

が...

昨今の電気自動車普及に伴い、この公共充電ステーションは取り合いに近い状態であります。一応、一回の利用は最大4時間までという標識が張られているのですが、TeslaのSとかXみたいなバッテリーの化け物みたいなのが陣取ると一晩占有、なんてことも珍しくありません。

こちらの記事→Electric cars in SF by the numbersによれば、サンフランシスコ市で登録されている自動車42万5000台のうち、おおよそ5000台が電気自動車とのことです。ざっと1%ですね。

一方の充電ステーションですが、大手ChargePoint社が市内中心部にざっと270台設置しています。他系列(evGOやVolta)を入れても350台程度でしょうか。

電気自動車がざっと1%普及した現状で、公共の充電ステーションが不足気味なわけですから、今後電気自動車がさらに普及するのであれば充電ステーションをもっともっと増やす必要があります。

ChargePoint社の充電ステーション設置台数
サンフランシスコは公共充電ステーション設置では先進的な取り組みをしてきたほうでして、上記地図にあるステーションのほとんどは設置後数年経過しています。老朽化、といってもいいでしょう。設置した当時は最先端だったであろうSAE J1722(19.2kW)も、昨今のバッテリー大容量化に伴い力不足は否めません。すなわち「充電ステーションの容量不足」→「充電に時間がかかる」→「充電ステーションの占有時間が増える」→「充電ステーションが足らない」という悪循環です。これを解決するには「充電ステーションの高速化」と「充電ステーションの台数増加」を並行して進める必要があります。

「充電ステーションの高速化」が意味することは単純で「より短い時間でより多くの電力を電池に送り込む」ことに他なりません。現在市内あちこちに設置されているJ1722が240Vで80A。ピンと来ない人は家庭用エアコン4台分くらいだと思ってください。でもこんなレベルじゃ全然足らんのです。

DC Fast (CCS)
上記写真は割と最近設置された高速充電ステーションです。CCSとCHAdeMOが同一筐体に収まってるタイプなのですが、左側の数字に注目。500Vの125Aです。(計算合わないけど)50KWとなってますね。家庭用エアコン10台分だと思ってください。これでも2015年式BMW i3のバッテリ(22kWh)を80%充電するのに20分かかります。

私は電気自動車普及のカギを握る本命充電ステーションはChargePoint社のCPE250(写真)のような「450KW」級だと予想していますが、これだと家庭用エアコン115台分というモンスターとなります。これくらいの代物が、現在のガソリンスタンドのポンプを置き換えていく、というのが電気自動車普及の意味することであります。10ポンプのガソリンスタンドなら家庭用エアコン1150台分。ちょっとした高層マンション並の電力消費量となります。送電網に与える影響も大きいですし、原発の大規模増設までを含む社会的インパクトが生じることでしょう。

次回は電気自動車の電池について思うところを書きます。

追記: Part-IIを公開しました。(2017/7/31)




2017年7月26日水曜日

[宣伝]比較アプリ3点

私masayangが週末や夜中にごそごそと作ったAndroid/iPhoneアプリ達です。よかったらダウンロードして使ってみてください。

Neko App


  • 猫の写真を2枚比較し、かわいいと思ったほうをタップするアプリです
  • 皆さんが多数比較していくことで可愛い猫写真が上位にランキングされるはず
  • 皆さんの愛ネコ写真もUploadしてください(要Twitter認証)
  • ブログにTop10を日々投稿していきます
  • AndroidユーザはGoogle Playからダウンロード可能
  • iPhone/iPadユーザはiTunes Storeからダウンロード可能


Inu App

  • Neko Appの横流しです
  • 犬の写真を2枚比較し、かわいいと思ったほうをタップするアプリです
  • 皆さんが多数比較していくことで可愛い犬写真が上位にランキングされるはず
  • 皆さんの愛犬写真もUploadしてください(要Twitter認証)
  • AndroidユーザはGoogle Playからダウンロード可能
  • iPhone/iPadユーザはiTunes Storeからダウンロード可能

MyFavNations


  • Wikipediaに登録されている世界206の国・地域の「旗」を比較
  • 好きなほうをタップしてください
  • 皆さんが多数比較していくことで人気ある国旗が上位にランキングされるはず
  • ただし206カ国もあると自分が応援したい国の旗がなかなかでてきませんよね
  • そこで応援したい国のe-Karmaを購入することで、その国の旗の出現確率を上げられるようにしました。
  • e-Karmaは1枚$5で、一カ月有効。
  • この投稿を書いてる時点では、日本のe-Karmaが11枚買われているので日の丸の出現確率が突出してます
  • AndroidユーザはGoogle Playからダウンロード可能
  • 残念ながらiPhoneには対応していません。プログラムそのものは完成していますが、iTunes Storeへの出展が認められない状態です
  • あと各国のWikipediaページにもリンクを張ってあります。

アプリの構成や実装など、技術的な話は時間をみてQiitaに書いていきます。

2017年7月25日火曜日

テロリスト? ただの妄想? サンフランシスコで1万人殺害を目論んだ若者が逮捕される

ソース: ABC7 NewsのOakland man allegedly planned Bay Area terror attacks

昨年暮れにIdentity Theft(個人情報窃盗)で逮捕されたオークランド在住の若者が「ISISのためにサンフランシスコで1万人殺害のテロを計画していた」とのこと。容疑者はカリフォルニア生まれのオークランド育ち、Amer Alhaggagi(22歳)で、FBIの囮捜査にかかった模様。具体的には以下のような話をISIS支援者を装ったFBI捜査員に対して話したり、準備している道具を見せたりしたとのこと

  • サンフランシスコのクラブにて毒薬(殺鼠剤)入りコカインを配布する計画
  • バークレーヒルに大規模な放火をするという構想
  • ISIS謹製爆薬作成マニュアルをダウンロードしてFBI囮捜査官に見せる
  • 入手したという銃の写真を捜査官に見せる
  • サンフランシスコのゲイクラブに爆弾をしかける計画を捜査官に披露
  • UCバークレーの寮をバックパック爆弾で破壊する計画を、現地でISIS支援者を装った囮捜査官に披露。爆弾をいれるためのバックパックを3つ持参していたという。

また、同容疑者はオークランド警察への就職を試みており、爆弾を自作できなかった場合にはオークランド警察から武器を調達し「テロを再定義する」と囮捜査官に語っていた。幸いなことにFBIからオークランド警察に連絡があり、警官として採用されることはなかった。

逮捕するまで、FBIは4カ月に渡ってAmer Alhaggagi容疑者とコンタクトを取っていたという。同容疑者が本当にこんな計画を実行しようとしていたのなら、FBIはよい仕事をしたといってよかろう。

※同容疑者は2016年11月に逮捕されている。FBIはその4カ月前から動いているのでトランプ政権とは関係なく粛々と仕事をしていたわけ。


2017年7月24日月曜日

トランプ政権になってから米国ビザ発行は厳しくなったか?

今日、Twitterでこんなのを見かけました。



で、私の頭には素朴な疑問が湧いてきました。「トランプ政権になってからアメリカのビザ発行は厳しくなったのだろうか?」

とはいうものの、トランプ政権は発足してから半年ちょっと。まだ統計情報は公開されていません。あるのはオバマ政権時代のものだけです。米国国務省のWebサイトで簡単に見つかりました。年次毎・ビザ区分別の発行許可件数/発行拒否件数です。全部取り上げると膨大な量になるので、上記Twitterで話題になっていた就学ビザ(F1)に限定します。

年次 発行 拒否 拒否率
2013 534320 160168 23.1%
2014 595569 173062 22.5%
2015 644233 212018 24.8%
2016 471728 246614 34.3%

すべての国からのF1ビザに対する発行/拒否の割合は、2016年で34.3%。3人に1名は拒否されてるのですね。ということで、トランプ政権でなかったらどうなっていたか、という仮定の話には「1/3の確率で拒否されたと思うよ」と答えればよいわけです。

(追記)
Twitterで流れていた留学ビザ却下の原因は

  • 旦那が永住権(=移民ビザ)持ってアメリカにいる
  • にもかかわらず、奥さんが就学ビザ(=非移民ビザ)での渡米を申請
ではないかと推察しております。本来なら「永住権保持者の配偶者としての滞在許可」を申請するべきだったのではないかと。



2017年7月23日日曜日

Bloggerへの自動投稿 Part-II

前の投稿の続き。Bloggerへの投稿自動化への道のり。

OAuth認証をWebブラウザで実行すれば、Bloggerへの投稿自動化は可能。その検証コードを書いてみた。

from __future__ import print_function
import sys
from googleapiclient import sample_tools

def get_blogger_service(argv):
    service, flags = sample_tools.init(
        argv, 'blogger', 'v3', __doc__, __file__,
        scope='https://www.googleapis.com/auth/blogger'
    )
    return service

def post_article(service, blog_id, contents):
    posts = service.posts()
    request = posts.insert(blogId=blog_id, body=contents)
    response = request.execute()
    return response

if __name__ == '__main__':
    service = get_blogger_service(sys.argv)
    body = {
        "kind": "blogger#post",
        "id": "俺様のblog id",
        "title": "posted via python",
        "content":"
hello world test
" } print(post_article(service, "俺様のblog id", body))

前提として、このスクリプトの置かれたディレクトリにclient_secrets.jsonという名前で認証鍵を置いておくことが必要。JSONを自分で書く必要はなく、Google Cloud Consoleからダウンロードできる。

上記コードを実行すると、初回はブラウザでGoogleの認証画面に飛ばされる。認証が通ったら、blogger.datというCredentialが格納されたファイルが作成され、以後トークン有効期間中は認証画面に飛ばされることなくBloggerへの投稿が自動化される。

トークンの有効期限を変更する方法がわからなかったので何も手を入れてないが、デフォルトでは24時間で期限切れとなる模様。そのときは再び認証画面が表示されることになる。

いずれにしても認証が必要な都度、人間の操作が要求されるのでこのままでは完全自動化はできない。SeleniumからPhantomJSを操作して無人化させればいいのかな、と思ってる。

久しぶりにGoogle Cloudを触ってはまる、の巻

プログラマの皆さん、こんにちは。

自分が趣味で開発しているスマフォアプリの宣伝ブログを立ち上げようとしているのですが、記事を書くのが面倒なのでデータ収集→HTML編集→Blogger投稿を自動化しようと考えました。

Googleのサービスを触らなくなって久しいのですが

  • ID/Passwordによる認証はもはやサポートされてない(Oauthを使う必要あり)
  • Oauth用アカウントには二種類あって
    • Webブラウザやスマフォアプリに人間がID/Passwordを入れてOauth認証
    • 鍵/秘密鍵をJWTで送り付けて認証する(サービスアカウント)
というところまでは割とすんなり理解しました。

で、今回はBlogger投稿の完全自動化を目指しているのでサービスアカウント一択となります。以下のような簡単なコードを書いてみました。

from oauth2client.service_account import ServiceAccountCredentials
from httplib2 import Http
from googleapiclient.discovery import build


def get_blogger_service():
    scopes = ['https://www.googleapis.com/auth/blogger']
    credentials = ServiceAccountCredentials.from_json_keyfile_name(
        'credentials.json', scopes=scopes
    )
    http_auth = credentials.authorize(Http())
    return build('blogger', 'v3', http=http_auth)

def create_public_post(blogger_service, blog_id, content):
    request = blogger_service.posts().insert(
        blogId=blog_id,
        body=content
    )
    response = request.execute()
    return response

if __name__ == '__main__':
    service = get_blogger_service()
    content = {
        "kind": "blogger#post",
        "id": '俺様のblog id',
        "title": "posted via python",
        "content": "
hello world test
" } print create_public_post(service, '俺様のblog id', content)


上記コードを実行すると例外が発生し



googleapiclient.errors.HttpError: httperror 403="" access="" alt="json" blogger="" blogs="" but="" don="" e="" have="" https:="" permission="" posts="" re="" requesting="" resource.="" returned="" sorry="" t="" this="" to="" v3="" when="" www.googleapis.com="" you=""

というエラーが返っていることがわかります。最初はサービスアカウントに持たせた権限が足らないのかなと思いましたが、Owner権限(ほぼなんでもできる)に設定しても症状は変わりません。

悩むこと数日。

こんなやり取りを見つけました。

  • Paulという人がBlogger API v3で(自分と同様に)自動化された投稿を試みるも、403で跳ねられる。何がおかしいのかを質問。
  • BrettというおそらくはGoogleの中の人が「Service Accountからの投稿は許可してないよ」と一行回答。
  • Peterが「なんでじゃい?」と食い下がる。
  • Brettの回答「Blogger投稿には利用規約への同意が必要。自動化されたサービスアカウントには同意ができない。だからダメ」
  • Johnという別人が議論に参戦。「おかしいだろそれ。Blogger API v3のドキュメントではService Accountについて言及してるし、Google ConsoleからBlogger APIを選ぶと、紐づけアカウントでService Account選べるようになってるぞ」と反論。
  • Brettは頑なに「利用規約に同意しないとBloggerへの投稿はできない」というだけ。

ドキュメントが誤解を招くものなのも問題だし、利用規約への同意がないと投稿ができないっていうのもYes/Noの選択だけなんだからプログラムにやらせてもいいと思うんだけど。

まあGoogleもでかい会社だし、こういうお役人みたいな対応する社員がいてもおかしくはないかな、と。

ということでブラウザ経由で認証する仕組みに実装を変えます。で、Headless Browserをスクリプトで制御すればなんとかなるでしょ...

San Francisco Marathon (Second Half)参戦記

自転車レースやめてから徐々に太ってしまいまして、一時は80kgの大台に。これはヤバいということで、今年は結構まじめに走りこんでいます。その成果を試すべく、本日はSan Francisco MarathonのSecond Halfに参戦。昨年に続き、二回目です。

コースは去年と同じ。
ゴールデンゲートパークの西側からスタートし、ゴールデンゲートパークの中をあっちにいったりこっちに行ったりしながら6マイル消化して、残り半分ちょいはヘイズバレーとかドッグパッチとか、微妙な地域を走ってベイブリッジのほぼ真下でゴール、という流れです。
前半が登りで、中間過ぎたら一気に下ってあとはほぼフラット、という感じですね。

今回は無理せずWave 8(2時間30分目標)の集団でスタート。マイルあたり10分ちょっとを維持して、最後がんばるつもりでしたが...
10マイルあたりでブレーキかかってしまいましたが、結果は2時間22分51秒。去年より10分短縮してますが、もう少し頑張れたのではないかという気持ち。

Apple Watch (1st gen) vs Samsung Gear Fit 2
今回、左手にSamsung Gear Fit 2、右手にApple Watch 1st Generationを装着して、どれくらい結果が異なるかを比較してみました。Apple WatchはGPSを内蔵してないので当たり前といえば当たり前ですが走行距離が12.75マイルとなり、2.5%ほど実測から外れております。まあこの程度なら許せる範囲ですし、GPSなしでよくやるなぁ、と感動すらします。

顕著な差が出たのはバッテリー。Apple Watchはゴール直後にバッテリー残量が30%程度まで低下しており、自分の脚力だとフルマラソンでは使えないのは明らかです。対するSamsung Fit Gear 2は70%のバッテリーが残っており、フルマラソンでも使えそうです。

デザインはとてもダサいですが、実用性で考えるとGear Fit 2はよくできてると思いました。