Examiner: Foreclosure crisis lingering in San Mateo County housing market
→サンマテオ郡は他地域に比べるとForeclosure物件の消化が遅く、住宅市場の落ち込みが長期化しそうだ、という話。7月時点でのREO(銀行保有物件)は1万件。
2011年10月6日木曜日
Wall Streetに抗議するなら...
ウォール街占領デモは日本でも報道されているはずだけど、その参加者が語っている「抗議」の中には
納税者なら、こんな話に抗議するべきではないだろうか。→House of Cronies: Is Freddie Mac Incompetent or Corrupt?
→そのモーゲージ債を構成する78万件という住宅ローンを精査するのは負荷がかかるので「抜き取り検査で」買取請求価格を算定することになった。
この検査の偏りがなぜ生じたのかは不明だが、ウォール街を叩くのならこういう「損失だけは社会主義」という体質に重点を置くべきではなかろうか。
- 就学ローンを借りて大学出たのに仕事が無い。
- 就学ローンを借りて大学出たのに負債返せるような給料の仕事につけない。
- 高校ドロップアウトした17歳シングルマザーだけど仕事が無い。
納税者なら、こんな話に抗議するべきではないだろうか。→House of Cronies: Is Freddie Mac Incompetent or Corrupt?
- CountryWideがFreddie Macに売ったモーゲージ債の多くが不良化した。
- Freddieは不良率の高いモーゲージ債によって生じた損害を発行元に請求できる。
- 結果、CountryWideを吸収合併したバンカメが損害分をかぶるになったのだが...
But proving that hundreds of thousands of loans were defective was a lot of work. Freddie only reviewed some of them, relying on a poor methodology that dramatically underestimated the number of defective mortgages. This increased losses to Freddie Mac -- losses that will eventually fall to Treasury and taxpayers.
→そのモーゲージ債を構成する78万件という住宅ローンを精査するのは負荷がかかるので「抜き取り検査で」買取請求価格を算定することになった。
- CountryWide発行のローンの多くは返済開始後3-5年目で破綻確率が最高になる。
- だが、Freddie Macが抜き取り検査したのは二年目以内が中心。
- 結果、見かけ上の不良率が低下。損失見通しも下がったため、バンカメの支払額は低く抑えられた。
この検査の偏りがなぜ生じたのかは不明だが、ウォール街を叩くのならこういう「損失だけは社会主義」という体質に重点を置くべきではなかろうか。
2011年9月27日火曜日
金利を下げても意味が無い
この春、米国債市場に調整が入り住宅ローン金利が上昇しかかった時期に家を購入することを検討した。金利が上がればその分住宅価格は下落する。月々の支払はさほど変わらないが、高金利で借りておけば将来再び金利が下落した時に含み益を借り換えで現金化できる。(が、これ以上下がりようのない低金利で借りたら、借り換えることはできない)
が、その後は御存知の通り米国国債相場は「格下げ」を受けつつも上昇。金利は下落。そして10年債とほぼ連動すると言われる30年固定金利住宅ローンの利率は史上最低の領域に。
LAT: Mortgage rates drop to once unthinkable lows at less than 4%
→先週あたりは、充分な含み益を持っている借手なら3.75%に借り換えることもできたらしい。新規購入30年は4.09%で、これは1950年頃つけた史上最低値4.08%に肉薄する数字。
だが、ここまで金利を下げても新規購入・借換ともにあまり需要は増えていないという。理由は簡単で
そ れ で も 借 り ろ ! というわけで、オバマ政権はこんなことも考えているらしい。
ここまで緩和してもこの程度の景気なわけだから、この先金利が上がったときにどうなるか? それを考えると、住宅のようなでかい買い物を敬遠するのも当然であろう。それでも金融緩和すればなんとかなる、というノーベル経済学脳は爆発しろ。
が、その後は御存知の通り米国国債相場は「格下げ」を受けつつも上昇。金利は下落。そして10年債とほぼ連動すると言われる30年固定金利住宅ローンの利率は史上最低の領域に。
LAT: Mortgage rates drop to once unthinkable lows at less than 4%
→先週あたりは、充分な含み益を持っている借手なら3.75%に借り換えることもできたらしい。新規購入30年は4.09%で、これは1950年頃つけた史上最低値4.08%に肉薄する数字。
だが、ここまで金利を下げても新規購入・借換ともにあまり需要は増えていないという。理由は簡単で
- 含み損を抱えている場合はそもそも借り換えできない
- 含み益があったとしても、その多くは4.5%台で借り換えしてしまっている
そ れ で も 借 り ろ ! というわけで、オバマ政権はこんなことも考えているらしい。
Mindful of that fact, the Obama administration is trying to encourage greater use of a program that allows borrowers with loans backed by Freddie Mac and Fannie Mae to refinance up to 125% of their home's value. The borrowers must have kept payments current on the underwater loans to qualify.→含み損を抱えている借り手でも、延滞していなければ評価額の1.25倍まで借り換えできますよ、ということ。要は担保不足でも貸しますよ、ということだが、それでも借手は躊躇する。問題は金利の高さではなく、長期的に雇用が守られるかどうか不安だから。
ここまで緩和してもこの程度の景気なわけだから、この先金利が上がったときにどうなるか? それを考えると、住宅のようなでかい買い物を敬遠するのも当然であろう。それでも金融緩和すればなんとかなる、というノーベル経済学脳は爆発しろ。
2011年6月15日水曜日
2011年5月17日火曜日
サンフランシスコベイエリアの住宅指標・4月
SJ MercuryのBay Area homes sales and prices fall in Aprilによれば:
上記記事を待つまでもなく、この3月からのベイエリア住宅市場の不調は肌で感じることが出来ていた。2月あたりからサウスベイ(Sunnyvale/Santa Clara/San Jose)では、15年ローンで払っても賃貸より安く済みそうな物件がぞろぞろと出てきていたので自分もローン審査を受けていつでも買いに出られるように準備していた。
3月に不動産業者が提示してきた物件(Condo)はお買い得に見えたが、Foreclosure物件データベースで見ると同じ敷地内にForeclosure予備軍がごろごろしていたので敬遠。案の定、その物件は市場に居残り、提示価格は二ヶ月で10%以上下落。
車庫なしや学区の悪い物件になると状況はもっと深刻で、リーマンショック後の安値を下回り始めている。
もちろん、自分が見ているのは低価格物件だけなので、高級住宅街がどうなっているのかは知らない。自転車でLos Altos Hills走ってるとFor Saleの看板が多いのは目につく。
- ベイエリアの住宅販売件数は6,789件。前月比-3.7%。前年同期比-3.1%。
- 中間価格は36万ドル。前月比変化なし。前年同期比-2.7%。
上記記事を待つまでもなく、この3月からのベイエリア住宅市場の不調は肌で感じることが出来ていた。2月あたりからサウスベイ(Sunnyvale/Santa Clara/San Jose)では、15年ローンで払っても賃貸より安く済みそうな物件がぞろぞろと出てきていたので自分もローン審査を受けていつでも買いに出られるように準備していた。
3月に不動産業者が提示してきた物件(Condo)はお買い得に見えたが、Foreclosure物件データベースで見ると同じ敷地内にForeclosure予備軍がごろごろしていたので敬遠。案の定、その物件は市場に居残り、提示価格は二ヶ月で10%以上下落。
車庫なしや学区の悪い物件になると状況はもっと深刻で、リーマンショック後の安値を下回り始めている。
もちろん、自分が見ているのは低価格物件だけなので、高級住宅街がどうなっているのかは知らない。自転車でLos Altos Hills走ってるとFor Saleの看板が多いのは目につく。
2011年4月17日日曜日
「家賃収入上昇」のカラクリ
やや古い話だが、ZeroHedgeのBenefit To US Economy From Deadbeat Squatters: $50 Billion Per Yearという記事より。JP Morganのレポートを引用している。
この収入はSquatter's Rentと呼ばれ「隠し経済刺激策」ともいえるものである。去年の最大時は年額換算で600億ドルに登った模様。今はやや減少し年間換算500億ドルペース。好調に見えた米国経済を支えた原動力も失速しつつある。
追記
ちなみに自分が住んでいるあたりでは賃貸アパートは余り気味で、For Rent看板かけっぱなしのところが目立つ。
Rental income and "squatter's rent"
Rental income has been soaring. In yesterday’s February personal income report, rental income of persons increased 2.6% on the month to $326 billion. After bottoming at $120 billion in February of 2007, rental income has nearly tripled in the subsequent four years. Even though rental income accounts for less than 3% of personal income, over the past four years it has accounted for over 16% of personal income growth. This rise has little to do with landlords getting more from their tenants. In fact, it has very little to do with what speakers of the English language would normally consider "rent." Instead, it mostly reflects mortgage payments of the household sector coming down, in part because of the aggregate decline in household mortgage debt due to net cancellation of mortgages associated with foreclosures. In this sense, some of this rise in aggregate rental income is related to what some have called "squatter's rent" -- the monetary benefit to the household sector from not staying current on their mortgage obligations -- though most squatter's rent is outside the official data.統計上は家賃収入が伸びているが、これは「いわゆる」家賃ではなく、住宅ローンを踏み倒している世帯が得ている「収入」ということらしい。つまり、毎月$2000のローンを払う人がそれを踏み倒している状態では$2000の収入がある、ということ。
この収入はSquatter's Rentと呼ばれ「隠し経済刺激策」ともいえるものである。去年の最大時は年額換算で600億ドルに登った模様。今はやや減少し年間換算500億ドルペース。好調に見えた米国経済を支えた原動力も失速しつつある。
追記
ちなみに自分が住んでいるあたりでは賃貸アパートは余り気味で、For Rent看板かけっぱなしのところが目立つ。
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