2017年8月24日木曜日

続・なぜ白人至上主義者はデモ会場をCrissy Fieldに選んだのか?

なぜ白人至上主義者はデモ会場をCrissy Fieldに選んだのか? の続編であります。言論の自由を訴えるAlt-Right主催のデモ開催まであと二日。今日はいくつかの動きがありました。

Feds grant permit for ‘Free Speech’ rally at Crissy Field

まずは連邦政府が今回のFree Speechデモに対して正式に「許可」を出したことを地元紙Examinerが伝えています。その理由は予想はされていましたが
“We cannot deny a permit to anyone planning to exercise their First Amendment rights based on their political stance or beliefs,”
政治的主張を表現する機会を奪ってはならない。たとえその主張がどんなものであれ、です。なぜなら、合衆国憲法修正一条でその権利が保障されているから。

もちろん、サンフランシスコ市側は文句は言うことでしょう。実際、Ed Lee市長らは今回の主催者側を徹底的に批判しています。もし、会場をCrissy Field以外で選んでいたら、市側は安全上の理由などでデモを不許可にしていたはずです。この点においては、Alt-Right側の戦略はまずは成功したといって良いでしょう。

一方で懸念されていた銃器持ち込みについてはNational Park側が明確に「禁止する」と言ってますので、まずは一安心ではあります。ただし金属探知機を使った本格的な身体検査をするのかとか、今一つはっきりしない点は残ります。

あちこちで開催されるカウンターのデモ

Alt-Rightのデモに反対する人たちは市内のあちこちで集会を計画しています。上記リンクに詳細が載ってますが、規模的にはCivic Centerに集合してCrissy Fieldまで歩くのが一番でかくなりそうです。

私はむしろこのカウンター側の暴走を心配しています。三々五々的に集合しますし、特に身体検査もないわけですから暴力的なAntifaの連中が途中から入り込む可能性は排除できないし、むしろかなり高いと言えましょう。

地元ニュースではデモが開かれる土曜日は商店や飲食店を臨時休業するところが増えそうだと言ってました。

まあ平和裏にデモが終わることを祈るのみです。

8月24日追記

在サンフランシスコ日本総領事館から注意喚起のお知らせきました。
デモに関する情報には十分注意して頂くとともに、興味本位でデモが開催される場所周辺には近づかないようにし、ご自身の安全確保に努めて頂くようお願いいたします。
SF Examinerは当日の立ち入り制限区域や、公共交通網の運休などを報じています。
上の図のZone 1はデモ会場のCrissy Fieldを含む区域。Marina側の入り口から徒歩でのみ入れる。入り口では持ち物検査をされ、武器はもちろん一定以上の大きさの持ち物は持ち込めない模様。ゴールデンゲートブリッジ側の駐車場も制限がかかる模様。観光客の皆さん、土曜日は近寄らないほうがいいよ。


Zone 2は交通制限がかかる区域。Zone 2に限らず、土曜日の市内は交通網の混乱が予想されるので自家用車はもちろん、公共交通網もあてにしないほうがよさそう。

くわしくはMuniの運行情報を参照のこと。


8月25日追記

直前になって、Alt-right側が「デモ中止」を宣言しました。ただしデモの代わりに記者会見を開くと言っており、市側も警戒を解除していません。また、カウンター側はCivic CenterおよびAlamo Parkにてデモを行うとしており、Antifaの連中が騒ぎを起こす可能性は全く消えていません。またMuniの運休も解除されていないので、市内の交通は混乱が予想されます。不要不急の外出は控えるのが吉かと。

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